これまで何年か漠然と腑に落ちない感がありながら日々を送っている気がしていました。仕事について、生き方について、常にある程度の理想とビジョンを持ちながら生活していたタイプでしたが、2018年頃から少し霧の中を彷徨っていた感じです。本当に抽象的なことばかり書いているわたしの文章がそれを物語っています。色々なところで。
自分が自分でいるための自信やアイデンティティの在り方について、はっきりした答えを見出せていない感覚がありました。ざっくり言えば、「何をするべきか、これでいいのか?」みたいな感覚。(そんなことはきっと皆さん思っていることだとは思うのですが)じっくり考えないで波に乗っていけば自ずと見えてくるかなと思っていた部分もあります。
自ずと見えてくるのを待つのもそれはそれで辛い。おまけにこのパンデミックで、籠ることや制限されることの多さにどうしても感情がコントロールできなくなることもありました。先の見えない不安ってやっぱりストレスですよね。
基本、直感的に生きてるつもりでいました。感覚的な何かを信じて、合わないことや気が乗らないことはやめるという選択も。そもそもデザインするって感覚的なことなのではと思っていた時もありました。でも、クライアントワークでデザインをしてきて、デザインとは「動作を機能的にしたり問題を解決するものなのだ」と思うに至りました。大学などで専門的にデザインを学んだ方からすると「そんなことは当たり前だ」と言われてしまいそうですが、若かりし頃のわたしは、デザインとは人と違うものを作ったり考えたりする個性的なことだと思い込んでいたのです。
クライアントのためにその事業やサービスが良くなるためのサポートやブランド作りをしながら、成果物としてのデザインは最終行程だということにも気がつきます。そもそもそのデザインをする意味や何を目指すかなど、(行程はここではだいぶ端折りますが)ブランディングには思考を言語化することが必要不可欠です。
学生の頃色々な出来事があって、人や言葉を言語化してしまうと誤解が生じたり行き違いができてしまう気がして避けてきたわたしでしたが、仕事をする上では思考や想いを言語化したりデザインで具現化したりしている。「デザインとは気を衒ったアイデアを形にするのだから、言語化はするものではない。」と思っていたのに、言語化して説明している自分に矛盾を感じたりしていたのですが、結局、色々とこなしていくうちに思考と想いを言語化、具現化するのがわたしの仕事なんだと腑に落ちたわけです。気が付くのが遅い。もっと若い頃ちゃんとデザインの概論を勉強すればよかったな。
そして、事業をしていると、事業内容とは別に自分の心との折り合いとやりがいとの折り合いをつける必要があります。どこを成功とするかはわからないですが、成功するまでは金銭的にも辛いことがある。その度に気持ちは落ちます。頑張って作っても、いいのかわからないと落ち込みます。こっそりと。
自信がなくなると、大きく声を出せなくなったり。今の時代、発信できないとなかなか事業もうまくいきません。ただでさえ、自分のことを自分でアピールすることは日本人の苦手な分野です。
自分に自信をつけるためには、自分を知り分析をしなくてはいけません。その上で、効果的な方法で仕事や事業を進めて行くことが必要。感情的な要素と論理的な要素を区別して、それぞれの問題を解決していけばいい。
そんなわけで、2022年になってからは自分と向き合って分析して行くことを意識していました。クライアントワークでも行なっている分析を自分の仕事にもやってみればいいんですよね。人のことはわかっても自分のことはなかなか客観的に見ることができないので、そんな時は書くことかな。そうしているうちに言語化できて整理できてくる。
このサイトは自分のサイトなので、もっと色々分析していけたらいいと思っています。